タオルミーナから電車にのってシラクサへ向かいました。
カターニャで乗り換え時間が1時間半もあると言われたのでカターニャからシラクサまではバスで行くことにしました。
英語はほとんど通じないけれど、地元の人たちがどの人も親切に助けてくれました☆
おかげで予定していたよりも早くシラクサに着くことができました。

シラクサのバスターミナルについてからはタクシーでホテルまで移動したのですが、参考にしてたガイドブックにはどれも「タクシーはメーター制ではないので乗る前にしっかりと値段交渉をするように」と書いてあったのでその通りにしてタクシーに乗りました。
その後タクシーの運転手に「道が狭いので車では入っていけないけれど、番地からすると50メートルくらい歩いたところのはずだよ。」とホテルのある通りでおろされました。
自分でも通りの名前を確認して間違えがなかったし、確かに車で入れるような道ではなかったのでお礼を言って値段交渉の時に言われた12ユーロを渡したところ、運転手さんは「ホテルの前まで行けなかったから10ユーロでいいよ」とわざわざ渡したお金を返してくれました。
そういう人が住んでる街だからきっと素晴らしいところだろうな、という期待を裏切らない滞在になりました。
ホテルはドォーモのすぐ近くの立地抜群でモダンなデザイナーズホテルにしました。
チェックインをして荷物を置いてすぐ観光に出かけました。
シラクサの街は、北は考古学地区、南は旧市街のあるオルティジア島と大きくふたつのエリアにわかれていています。
古代地中海の大都市であった、といわれるだけあってみどころが沢山ありました。
最初に行ったのは入場時間の関係もあって考古学地区にあるネアポリ考古学公園。
1950年代の初めに南部開発公庫の資金によって整備され一般公開されているのだそう。
ここでもギリシャ劇場をみました。

紀元前3世紀に作られたシチリアで1番大きな円形劇場です。
1万5,000人もの観客を収容することができるのだそう。
また、観客用座席の段々は石を積み重ねたのではなく、巨大な自然石を削って作られました。
(観劇でずっと座っていたらおしりが痛くなりそうだったけど!)
この劇場も今でも現役の劇場として機能し、2年ごと偶数年の年の5月~6月にかけて、古代劇(ギリシャ悲劇・ギリシャ喜劇)の上演が行なわれ、世界中から観客を集めます。
これはネアポリ考古学公園内にある「天国の石切り場(Latomia del Paradiso)」といわれるところ。
シラクサに残るギリシャ時代の巨大な石切り場の跡の一つ。
紀元前5世紀の都市拡大の際にここから多くの石が切り出されました。
写真は石を切り出した後、できた人口の洞窟で奥行き65m、高さは36mあります。
洞窟の形が細長い耳に似ていることから、1608年にここを訪れた画家のカラヴァッジョが「ディオニュシオスの耳」と名付けました。

中から入り口をみるとこんな感じ。
奥に進むと真っ暗でカビ臭くてちょっと怖かった。

非常に音響効果がいいので、猜疑心が強く、常に生命の危機を感じていたシラクサの僭主ディオニュシオスはこの洞穴の反響効果利用して、洞窟に監禁した囚人や捕虜の話を盗み聞きしていたという伝説があるのだそう。
これはマドンナ・デッレ・ラクリメの聖所記念堂。
古い街並みのシラクサの中で異色の近代建築の教会。
1953年に聖母マリア像が涙を流したという奇跡にちなんで建てられたのだそう。

考古学地区には高名な幾何学者、アルキメデスのお墓もありました。
ギリシャ人だとばかり思っていましたが、、シチリアがギリシャだった頃、ここシラクサで生まれ、「アルキメデスの原理」を発見したのだそうです。
考古学地区見学後はオルティージャ島の散策を楽しみました。
これは街のシンボル的存在ドォーモ。

中ではこんなきれいな天井画をみることができました。

夜は夜でライトアップされてこんなに素敵です。
シチリアン・バロック様式の街並みが美しいシラクサですが、この街並みは17世紀にヴァル・ディ・ノート界隈を襲った大地震により壊滅状態になった後に行われた大規模な都市計画のもとに再建されたものなのだそうです。
2005年には街並みが世界遺産に登録されています。
ちなみに太宰治の小説「走れメロス」はここシラクサが舞台なのだそう。
ホテルの人から「シラクサで1番おいしい」とすすめられて行ったピザ屋さんはそのあまりにカジュアルな店構えに最初はちょっとがっかりし、あまり期待していなかったのですが、確かにすごくおいしかったです。
お店の人に「シラクサで1番おいしいお店だと聞いてきたから、その店で1番おいしいピザを教えて」と選ぶのを手伝ってもらったことですっかり仲良くなりました。
食事が済んだ後「どうだった?おいしかった?」と聞きに来てくれたので「とってもおいしかった☆シラクサで1番というのは本当だったよ」とお礼を言って支払いをすませようとしたところ、従業員から報告を聞いたオーナーが「シラクサで1番のピザだと言ってくれたから」、と飲み物代をおまけしてくれました。
シチリアで出会った人たちは親切な人ばかりでしたが、なかでもシラクサは特に人の温かさにふれ、また訪れたいと思える思いで深い場所になりました。

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