サッチャー元首相がなくなってから葬儀の日までの期間、国会議事堂や官公庁の建物だけでなく、美術館やデパートなどあちこちでサッチャー元首相へ弔意を表すためにユニオンジャックが半旗で掲げられていました。
バッキンガム宮殿も例外ではなく、半旗が掲げられていました。
王室と関係のない特定の一般人への弔意のためにバッキンガム宮殿の旗が半旗となるのは初めてのことだそうです。
イギリスではこれまで国王が崩御しても、即座に新たな君主が即位することから「王位に空位はなく、常に国王は健在である」という証のため、王室旗を半旗にして喪に服す慣習そのものがありませんでした。
しかし1997年にダイアナ元皇太子妃が交通事故で急逝した際に、「王室はバッキンガム宮殿に半旗を掲げ 、弔意を表すべき」という王室廃止論に発展しかねなかったほどの大きな世論の流れを受け、半旗の慣習が始まりました。
これまでに、エリザベス女王の母親であるエリザベス皇太后や、妹のマーガレット王女、2005年7月に発生したロンドン同時多発テロの犠牲者を追悼する際などに半旗が掲げられています。
17日にセントポール大聖堂で行われたサッチャー元首相の葬儀は当初懸念されていたような大きな問題もなく、無事に終わりました。
抗議をするためにあの場に赴いた人もたくさんいたけれど、権利としての主張にとどまり、葬儀そのものを妨害しようとするような動きはなく、多くのロンドン市民が沿道に詰めかけ「鉄の女」に最後のお別れを告げていました。
何だかちょっとイギリスを見直しました。
もしかしたら私たちは天国の「鉄の女」に試されていたのかもしれない。
「我々は決して後戻りはしないのです!」彼女がフォークランド紛争終結後に言った言葉を思い出しました。

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